「モノ」
   より
「ひと」を
 中心の
  社会に

大阪府議会議員(堺市南区)

きよし

医学博士・理学療法士

ながの聖



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患者会とのかかわり(2007年11月19日)

 1110日、11日の週末は、患者会において活動してきました。まず10日は、カトレア会という変形性股関節症の患者会にお招きいただき、「変形性股関節症の生活に視点をおいたリハビリテーション」というテーマで講演と実技の指導をさせていただきました。今回は府議会議員というよりも、医学博士・理学療法士という専門職の立場の方が強い活動内容になりました。
 変形性股関節症の手術をされた方々は、手術により股関節そのものは修復されます。しかし、手術で改善した関節の動きや筋力を維持し、日常生活における動作を獲得するために、手術後も長期間にわたり治療やリハビリテーションを続ける必要があります。この講演会でも、手術をされてから10年以上経過しても様々な悩みを抱えた方は少なくなく、日常生活で気をつけなければならない点や、自分で行うトレーニング方法について、およそ30人の方に話をさせていただきました。例えば写真のように、スクワット(膝の曲げ伸ばしによる筋力強化)一つ取ってみても、膝を曲げる方向や角度、体の傾き、腰の位置など、正しい方法で実施することは意外に難しいものです。参加者の方々から様々な質問を受けていくなかで、私を含めた医療関係者は、長期的なニーズを持つ患者さんに対して、きめ細かな個別性のあるサービスを十分に提供できていないことを実感しました。

 また、11日は堺市南区のふれあい祭りに参加した後に、堺脳損傷協会が主催された研修会に出席しました。この会は交通事故などの脳外傷や、病気などの脳損傷により遷延性の意識障害や高次脳機能障害などの障害をもった人の医療、リハビリテーション、福祉増進のための啓発活動、相互支援などを行う組織です。研修会は第4回目の開催になりますが、今回は大阪大学医学部附属病院・高度救命救急センターの塩崎 忠彦医師による講演「脳外傷後の意識障害者はいつ目を覚ますのか」に加え、自らも高次脳機能障害を抱える医師である山田 規畝子さんによる自らの障害体験を伝える特別講演が実施されました。山田医師の自らの障害体験を綴った著書「壊れた脳 生存する知」は大塚寧々さん主演でテレビドラマ化されていますが、講演のなかで、「ヒトの全ての行動は記憶により自動化されたもので、高次脳機能障害は、この自動化された手続きが困難になることである。」「リハビリには、悪いところ(問題点)を見つけて指摘する減点法ではなく、できるところ(良いところ)を見つけて指導する加点法であってほしい。患者はただでさえ抑うつ的になっている。」という指摘は、専門職として考えさせられることが多かったです。
 週末の活動をとおして気づいたことは、日本の医療施策は長期にケアを必要とする方々へのサポートが未だに十分ではなく、とりわけ、それに携わる理学療法士や作業療法士を含む保健・医療専門職は、それぞれの専門職が持つこの分野への意識も、これら専門職をとりまく制度上の環境も、早急に改善していかなければならないことを改めて認識しました。

聖
きよし
Liston&Talk