

大阪府議会議員(堺市南区)
医学博士・理学療法士

日本公衆衛生学会総合に参加しました(2007年10月29日)
写真1
10月24日から26日まで、愛媛県松山市で開催された第66回日本公衆衛生学会総会に参加しました(写真1)。この学会には、私が博士課程の大学院生として大阪大学大学院医学系研究科(公衆衛生学教室)に所属することになった平成9年から毎年参加し、研究成果を発表していました。今回で11回目の参加になりますが、今年の参加者は約3000人となり非常に盛況でした。この学会の参加者は主に保健・予防に携わる医師、保健師、行政職などですが、近年の介護予防施策の実施により高齢者福祉・介護分野の学会発表が増加していることに伴い、理学療法士、作業療法士といったリハビリテーション関連職種の参加者が増えています。
写真4
写真3
本学会における私の参加目的は2つです。1つは、昨年度まで研究員として携わっていた厚生労働科学研究費補助金による「地域支援事業対象者への太極拳を取り入れた体操の介護予防効果に関する予備検証」の共同演者としての参加です(写真2)。この研究は「安全に」「どこでも」「一人でもできる」太極拳を取り入れた体操を開発し、その効果を明確にすることですが、バランスの向上など一定の効果が認められました。また、この研究成果により太極拳を取り入れた体操の普及に向けたDVDと手引書が完成しましたので(写真3)、これらが介護予防プログラムの一つとして全国へ普及・活用されることを願っています。
もう一つの目的は、厚生労働省補助金による地域保健総合推進事業の研究成果の発表です。これは、医療職種とされている理学療法士・作業療法士を、地域保健の分野において有効活用するための方策について平成15年から毎年調査を進めてきた研究であり、「効果的な事業展開に関する理学療法士・作業療法士の関与」をテーマとして発表しました。今年は研究班で4つの発表を行いましたが(写真4)、介護予防を推進するうえで要となる「地域包括支援センター」における両職種の活用を提言しました。地域保健の分野においては、理学療法士・作業療法士というリハビリテーション関連職種の位置付けがまだまだ不十分ですが、その啓発も含めて今後もこの研究を支援していきます。
さて、以上の報告を一読いただいて、「なぜ議員になっても学術活動を行うのか?」、疑問に思っておられる方も少なくないと思います。私が医学博士の学位を修めた公衆衛生学という学問は、保健、すなわち予防に関連する医学で、その主な対象は患者「個人」ではなく「全体」あるいは「全数」です。非常に粗雑な捉え方ですが、「全体」が何かと問われれば、その答えは「自治体」という一つの単位であり、自治体の保健政策を担うための研究を行う学問が公衆衛生学であると言えます。自治体の政策立案に寄与する地方議員として、住民(府民)の皆様の健康を守る政策を推進するためには、政治(学)と公衆衛生学の両輪が不可欠であると常々考えています。

写真2