「モノ」
   より
「ひと」を
 中心の
  社会に

大阪府議会議員(堺市南区)

きよし

医学博士・理学療法士

ながの聖

写真2



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視察報告・健康福祉常任委員会(2007年8月27日)

写真1

 822日、23日の2日間、大阪府議会健康福祉常任委員会の視察として石川、富山の両県に行ってまいりました。先ず、石川県では県立看護大学にて、災害時における看護体制および心のケアについて、能登半島地震における取り組みを説明していただきました。大阪でもこれまでに約90年周期で発生している東南海・南海地震が、今後10年ぐらいでその発生時期にさしかかると言われているため、「その日」に備えた施策は急務です。
 心のケアについては、臨床心理士のような専門職の関わりだけではなく、専門職ではないスタッフに対しても、災害時には子供の心の健康問題が数多く生じることについて普段から啓発していくことの重要性を学びました。また、その後の論では、「専門職、非専門職問わず、マンパワーは充足していたのか?」という私の質問に対し、「県外からの支援もあったが、今振り返ると不足していた」との回答があり、救援所も見落としがちとされているこれらの課題に、今から取り組んでおくことの必要性を感じました。
 次に、富山型デイサービス施設の見学を行いました。これは、介護保険にみられる高齢者向けの一般的なデイサービスに加え、障害者(児)のデイケア、ショートステイ、さらには学童保育、乳幼児の一時預かりを含む、本当に「いつでも、誰でも」利用できる小規模多機能の施設です。15名程度が利用できる民家を活用した施設ですが、富山県では現在52か所ある施設を、平成27年までに100施設増やす計画があり、最終的には2小学校区に1か所の割合で整備したいとのことでした。この施設に対する富山県の期待、意気込みが感じられます。
 実際に見学した施設では、写真1に見られるように、介護保険デイサービスを利用されている方が、生後2か月の赤ちゃんを「見守り」していました。血のつながりこそありませんが、孫の世話をしているようで、既存の介護施設では拝見することのできない「人間の営み」がここにありました。また、この施設は、偶然にも私と同職種の理学療法士が開設、運営していました。通常、病院に勤務する立場である理学療法士が施設の運営に携わることは極めて少ないのですが、私と同様に病院とは違う世界で活動されているこの理学療法士は、写真2のように大変明るく、人を引きつける魅力を持った方でした。彼女の下で看護師や介護スタッフがいきいきと働いておられる様子を見て、同職種として心強く感じた次第です。
 

 さて、今回の視察を通して、その結果を府政に反映し、新たな施策を考える際に、「コミュニティ(地域)の特徴」を如何なる指標で捉えるか、という点について考えることができました。例えば、上述の富山型デイサービスが地域住民に受け入れられている背景には、富山県の持ち家比率が少なからず関係していると考察しています。富山県は79.1%で全国トップ、ちなみに大阪は54.3%で、全都道府県中45番目です(平成17年)。持ち家比率が高いということは、その地域に対する愛着は自然に高くなるのではないでしょうか。能登半島地震の際にも保健師が全住民の動向を把握することが可能で、1か月後に二次災害で死亡した者が皆無であった事実は、このような地域に対しては行政サポートも機能しやすいことが裏付けられています。地域に対する思いが希薄になりがちな、大阪のような都市部での政策を考えるうえで、有意義な視察でした。

聖
きよし
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